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脂肪肝とお酒の飲み過ぎとの関係|予防・改善するには?
アルコールは、気分転換や会社など公の付き合いにおいて人間関係を円滑にするために便利なものです。
ですが、その一方で気になるのが肝臓に関連する病気がありますよね。
肝硬変や肝細胞がんなど肝臓に関する病気はたくさんありますが、お酒の飲み過ぎでなってしまう可能性の高い病気としては『脂肪肝(しぼうかん)』です。
アルコールの過剰摂取によって起こる脂肪肝はいったいどんな病気なのかご存じでしょうか。
脂肪肝ってどんな病気?原因は?
脂肪肝とは、肝細胞に中性脂肪がたまってしまう病気です。
肝細胞(かんさいぼう)が傷ついてしまうと本来の肝臓の役割である毒素の分解(疲労物質の乳酸や毒素のアンモニアなど)や解毒ができなくなってしまいます。
また、肝臓はブドウ糖を身体や脳を働かせるためのエネルギー源として全身に配るために貯蔵しておく働きがあり、それも脂肪肝になってしまうとできなくなってしまいます。
さらに脂肪肝が放置されて悪化すると、肝細胞がんや肝硬変などの病気に発展してしまう可能性もあるんです。
そうなるとまさに命に関わる病気と言えます。
脂肪肝の原因は大きく分けて次のようなものです。
- お酒の飲み過ぎと習慣化
- 無理なダイエット
- 運動不足
- 脂質と糖質の過剰摂取
要するに、食べたり飲んだりして摂った脂質や糖質が身体や脳を動かすことでちゃんと消費されれば肝臓に中性脂肪がたまってしまうことはないのですが、そうならない生活習慣全般が脂肪肝の原因となります。
ただし、アルコールの過剰摂取でなってしまう脂肪肝の方が肝細胞の傷が深くなってしまうとも言える(アルコールはあくまでも身体の外部から入ってくる“毒素”だからです)ので、普段からお酒の飲み過ぎがいろいろな病気につながると言われる理由でもあるんですね。
脂肪肝とアルコールの関係
脂肪肝にはアルコール性脂肪肝と非アルコール性のものがありますが、仮に自分の肝臓が健康診断などで数値異常が出て、それが非アルコール性脂肪肝だったとしても肝細胞が傷ついていることは変わりありません。
さらに脂肪肝は肝臓自体が沈黙の臓器と言われるとおり表立って症状があらわれないので、知らず知らずのうちに病気が進行してしまっている恐れもあります。
どちらにしてもアルコール摂取は控える必要があります。ちなみに体重60kgの成人男子が1時間当たりで分解できるアルコールはせいぜい6gなので、思ったよりもお酒を飲んだ時の肝臓はかなりの重労働を強いられていることになります。
仮に脂肪肝と診断された場合は、アルコール摂取を控えるのはもちろん、動物性脂肪とお菓子に含まれる糖分の摂取も出来るだけ抑えた方が良いですね。
脂肪肝を治して行くのに必要な栄養素
脂肪肝と診断されたら、それを治していくために必要な栄養素を積極的に摂って行くことで治癒を早める事が出来ます。
まず必要なのは良質な動物性タンパク質です。
肝細胞の再生に欠かせない栄養素ですし、体内の治癒力に関わる代謝に必要な酵素も元はといえばタンパク質です。
また、ビタミンB群は脂質と糖質の分解・代謝のために働く栄養素なので、特にビタミンB1とB2はしっかり摂っておきたいビタミンです。
ビタミンB群は動物性の食材、特に豚肉や牛肉、鶏肉といった食材やうなぎなどに豊富に含まれています。
ただし動物性タンパク質を摂ると言っても動物性脂肪まで一緒に摂ってしまうようなメニューは避けるべきです。
鶏肉や豚肉ならば出来るだけ余分な脂肪は取り除いた調理、例えばボイル(茹でる)するのはおすすめです。
茹で汁の中に脂肪が溶けだして、ゆで汁を捨ててしまえば、かなり『ムダ脂肪』を摂らないようにすることができますね。
それとビタミン類の摂取は大切で、先ほども触れた通りビタミンB群は非常に有効です。
しかしながらビタミンB群の注意点としては水に溶けやすい性質を持っているので、豚肉や鶏肉などで茹でて食べる場合はビタミンB群が流れ出してしまうので不足しやすくなります。
なので、中性脂肪をため込まないためにお肉類は茹でて食べるようにいている方は、サプリメントなどで追加摂取するのが良いと思われます。
脂肪肝の予防には肝臓を休めることも大切
肝臓は私たちの体の中にある臓器の1つかもしれませんが、肝臓も働き続けると私たちのように疲れてしまいパフォーマンスが低下してしまいます。
また、無理に働き続けてしまうと、私たち人間が過労死してしまうのと似ていて、肝臓もやがてボロが出てしまうと言われています。
そんな中、日本では以前から肝臓を休める日として休肝日を設けることが好ましい。と言われてきていますよね。
ですが、この肝臓休める日について認識が間違っている方が多いと言われているんです。
一般的に肝臓を休めると言えば、毎日お酒を飲んでいる人であれば、1週間のうちに何日かお酒を飲まない日を儲けよう。と思われる方も少なくないでしょう。
ですが、そもそも、この感動を休ませるという行動については、あまり科学的な根拠は無いそうです。
アルコール中毒のように毎日ガンガン飲みすぎている人を制御するために休肝日(きゅうかんび)という言葉が生まれただけであって、普通の人が適度に毎晩飲むくらいであれば、わざわざ肝臓を休める日を作る必要はないという意見の方もいらっしゃるようです。
ですが、人間の体全体で見ると、どの部分についても働きすぎはあまりよろしくありません。
確実に働きは低下してしまいますので、肝臓をいたわるという事は大切にしていきたい習慣なんです。
なので、毎日飲むのはやめようかな・・・と思われていた方は、ぜひその習慣を続けていかれると良いかと思います。
また、肝臓を休めるための手段としてできる事は他にもあるんです。
大食いをしない
実はたくさん食べることも肝臓に負担をかけてしまうんです。
もちろん適度に食べている分には良いのですが、例えば、カレーは飲み物である。と言わんばかりの勢いでカレーライスをガンガン食べまくるような感じの食事のスタイルだと、かなり肝臓に負担がかかってしまいます。
なぜならば、私たちが食べたものもいずれは肝臓に届き良いもの悪いものを仕分けしてもらっているからです。
肝臓の病気にならないためにも、肝臓をいたわるために、必要以上に食べ過ぎないことや、よく噛んで勢い良く食べないように気をつけることなども大切です。
後は、消化に良い食べ物選ぶとかそういった工夫も大切です。
断食も肝臓に良い
これはすごく極端なやり方にはなりますが、断食というのは古くから行われている健康法の1つなんです。
固形物を一切食べない断食という行為は、固形物を一切口にしない分、肝臓を含め様々な臓器が休むことができますよね。
まさに休肝日的な役割にもなるので、肝臓をいたわりたいという方は、1週間に1度断食を習慣にしてみるのもオススメです。
ただ、その間の栄養補給も重要となってくるので、野菜ジュースを飲むなどして栄養補給を意識して行うことも大切です。
なお、栄養を補う手段として固形のサプリメントを飲まれている方は、それをつぶして粉々にして飲むのもオススメです。
小さな粉も小さな固形物と言えばそうかもしれませんが、普通に何かを食べたりサプリメントを飲んだりするよりは圧倒的に体にとって優しいのでそのような飲み方もオススメですよ。